演歌歌手福田こうへい(41)が15日、岩手・盛岡市内の病院に緊急入院した。

 関係者によると、数日前から声の出にくい状況になり、「今はまったく出なくなってしまった」という。盛岡のかかりつけ医に診てもらうと、「過労が主な原因。副鼻腔(びくう)炎、咽頭炎、声帯炎急性憎悪喉頭炎で2週間の入院が必要」と診断されたという。

 今日15日に、熊本市で行うイベント「NHK公開復興サポート 明日へin熊本『明日へつなげるコンサート』」の出演はキャンセル。明日以降も仕事が立て続けに入っているが、当分は静養と回復に務める予定だ。

 父が著名な民謡歌手だった福田が、会社員をへて、父と同じ民謡歌手になったのは23歳。遅咲きだったがすぐに頭角を現した。12年から数々の民謡全国大会で優勝。11年には「郷土民謡協会民謡民舞全国大会」で内閣総理大臣杯、12年に「第25回日本民謡フェスティバル」でグランプリを獲得。“民謡日本一”として2冠を達成した。

 「南部蝉しぐれ」を引っ提げ、演歌歌手としてメジャーデビューしたのは12年10月だった。翌年の日本有線大賞と日本レコード大賞で新人賞を獲得し、NHK紅白歌合戦に初出場。昨年までに3回出場している。

 民謡で鍛えた声は、全国各地に多くのファンを生み、今年2月には明治座で座長公演「福田こうへい特別公演」を行うなど多忙を極めていた。

 関係者は「福田は『民謡を1曲歌うのと、演歌を3曲歌うのが同じくらいのどを使う』と話していた。演歌歌手として多忙な毎日で、今回はのどの疲れがたまってしまったのだと思う。キーを下げて歌うことができない妥協を許さない性格だし、お客さんを前にしたら、サービス精神を発揮してたくさん話すし歌唱もする。ファンには申し訳ないが、今回は故郷の岩手でゆっくりと静養をして、また元気な姿をファンに見せてほしい」と話す。