オスカー俳優ケビン・スペイシー(58)など、ハリウッドの大物たちによるセクハラ告発が相次ぐ中で、今度は映画「ジョーズ」などで知られるオスカー俳優のリチャード・ドレイファス(70)に対する過去のセクハラ告発が浮上した。

 ニューヨーク・ポスト紙によると、ロサンゼルスを拠点とする女性ライターが米誌Vulture に投稿した手記の中で、20代の頃、ドレイファスと特別番組の仕事をした際、何度も性的虐待を受けたと告白。80年代当時、ドレイファスは女性に何度も不適当な言葉を吐いたり、誘ったりしたが、ある時、女性の前で性器を露出させた上、顔を近づけさせようとしたという。

 女性は「彼の性器にどのぐらい近づいたか覚えていないが、私は素早く部屋を出た。何もなかったように振る舞った。彼は重要な人物で、信頼していた。だからこそ、非常に辛かった」と語っている。

 この手記を読んだドレイファスはVulture誌にコメントを送り、過去の過ちについて認めたが、女性の前で性器を露出した事実を否定。「彼女といちゃついたり、キスしようとしたことは覚えているが、それらはお互いの同意の上でふざけてやっていたことであり、非常に困惑している」としている。

 しかし、女性と見れば、誰とでもいちゃつく癖があることは認めた上で「自分自身にも、女性たちにも不遜だった。そのことを深く後悔しているが、私は攻撃者ではない」と自己弁護した

 ドレイファスは77年、「グッバイガール」でアカデミー主演男優賞を受賞。95年には「陽のあたる教室」でアカデミー主演男優賞でノミネートされるなど、個性派の実力派俳優として知られている。(ニューヨーク=鹿目直子)