米国時間の8日朝、ドナルド・トランプ米大統領の自宅があるニューヨークの超高層ビル、トランプタワーで火事があり、米NBCのトーク番組「トゥデー」が生放送中に速報として報じるとともに、ニューヨーク市消防局員らが、白い煙がもくもくと立ち上がるビルの屋上で、消火活動を行っている最中の映像を流した。

 同番組の報道によると、午前7時過ぎ、トランプタワーの屋上で電気系統の不具合によるボヤが発生したが、消防局員らがすぐに駆けつけ、およそ1時間半後に火は消し止められたという。

 また、米情報サイトTMZのその後の報道によると、避難した住人はなかったが、2人が負傷。そのうちの1人と、消防局員1人が重体としているが、ワシントンポスト紙電子版は、3人とも軽傷だったと報じており、詳しいことは明らかでない。トランプ大統領一家は火災発生当時、ビル内にいなかったという。

 トランプ氏の次男エリック・トランプ氏はツイッターで、「トランプタワー屋上の冷却塔で、小規模な電気系統のボヤがあった。ニューヨーク市消防局が数分のうちに駆けつけ、素晴らしい仕事をした。彼らは真の英雄たちだ」とコメントした。

 マンハッタン5番街のミッドタウンに建つトランプタワーは、1983年にしゅん工した58階建ての超高層ビルで、トランプ氏の自宅が最上階ペントハウスにあるが、トランプ氏は就任後からホワイトハウスに拠点を移している。(ニューヨーク=鹿目直子)