俳優阿部寛(53)が27日、東京・日比谷のTOHOシネマズスカラ座で、主演映画「祈りの幕が下りる時」(福沢克雄監督)の初日舞台あいさつに出席した。

 10年にドラマでスタートした、東野圭吾氏原作の「新参者」シリーズの完結作。配給の東宝は興収20億円が見える好スタートとし、前作「麒麟の翼」を超えるヒットが期待される。

 阿部は「感無量です。しっかり完結できました。こういう真っすぐな芝居をやったことがなかったですが、8年やって軸、力になりました」と振り返った。それでも「これが最後というのはさみしい。あとは、東野(圭吾)先生が書くかどうか…」。ドラマからのファンで、シリーズ初参加の松嶋菜々子(44)も「いち視聴者としてもさみしい。東野先生に続編を書いていただきたい」と、新シリーズ、続編を熱望した。

 共演者からは、涙で感謝を伝えられた。相棒刑事を演じた溝端淳平(28)が「8年間は一生の宝です。これからも指針としてずっと背中を追いかけていきたい」と言うと、阿部はがっしりと抱擁。松嶋、田中麗奈、主題歌を歌ったJUJUからサプライズで花束を贈られると、阿部は「これで引退します。こういう展開になると思わなかった」と、照れながら感激した。【小林千穂】