韓国出身の演歌歌手パク・ジュニョン(35)が31日、東京・浅草公会堂で、デビュー5周年記念ツアー「新たなる旅立ち」の最終公演を行った。

 12年のデビュー曲「愛・ケセラセラ」や、昨年7月発売の新曲「涙の流星」など20曲を披露した。約1000人のファンに「あっという間の5年。皆さんに支えられて、ここまで来ることができました」と感謝した。

 韓国語では、感謝の思いを「骨の中の深くから感謝」と表現するという。「まさにその思い。1人では何もできませんでしたから」と話した。

 師匠の山本譲二(67)は、愛弟子の記念日のためにグッチの高級ジャケットをプレゼントした。この日のステージでファンにも披露し、「『おめでとう』の言葉と一緒にいただいた」とうれしそうに明かした。

 所属事務所社長で、山本夫人の悦子さんは「値段は山本の衣装の5倍します」。ジョーク交じりに公私ともに目をかけてるジュニョンへの期待感を口にした。

 韓国ではポップス歌手として活躍していたが、日本の演歌に魅了されて海を渡ったのが11年春だった。あれから7年。「次の目標は全国ホールツアー。そして遠い先の目標はニューヨークのブロードウェーでショーをやることです。世界に演歌歌謡曲を発信したいから」。

 デビュー当時は「音楽を通じて日韓の懸け橋になりたい」と語っていたジュニョンが、今や国境を超えて「演歌歌謡曲の伝道者」になろうとしている。

 15年のシングル「河口湖」、16年シングル「羽田発」、そして昨年のシングル「涙の流星」。最近の3曲が連続でオリコンの演歌・歌謡曲ランキングで1位を獲得するなど、目標に向かって1歩1歩、確実に実力を付けてきている。