１日に、お笑いトリオ「レツゴー三匹」のレツゴー長作（本名・永原誠＝ながはら・まこと）さんが亡くなっていたことを受け、４日夜、同じ松竹芸能に所属しているベテランの漫才コンビが、長作さんをしのんだ。

　寄席興行のトリを、トリオと競い合っていた横山たかし（６９）ひろし（７１）は、それぞれに思い出をコメントした。

　たかしは「レツゴー三匹と切磋琢磨（せっさたくま）しながら、ライバルとして頑張ってきた事を思い出します。その頃のことを考えるとつらい」と、仲間との別れに沈痛なコメント。

　ひろしは、デビュー当初、自宅が長作さんと近かったことをあげ「ある日、長作さんが、家に招待してくれた。ビフテキをごちそうしてもらい、家に泊まらせてもらった。その頃は、ビフテキなんて食べたことが無く、いつかお礼をしないといけないと思っていた」。その機会は、たかし・ひろしが９４年「上方漫才大賞」を受賞した際に訪れた。「お肉をお返ししたら、すごく喜んでくれた。いつも励ましてくれる存在でした」と感謝した。

　また、兄弟漫才コンビの酒井くにお（６９）は、旧角座時代、スーツ２着を作ってくれた思い出があるといい、長作さんの面倒見の良さをしのんだ。「劇場の合間に、よく食事に連れて行ってもらい、３人が別々の仕事をするということを相談された」とも告白。当時、コンビやトリオが、個別の活動をすることは珍しかったといい、時代の先端を走った長作さんたちの考えに驚いたという。

　長作さんは２０年以上前から三味線を手がけていたが、くにおも「当時から三味線を練習していたようで、芸に対しては本当に努力家でした」と語った。

　相方とおる（６６）も「とても芸に熱心で、舞台に対して努力家だった」と述懐。長作さんの散歩コースにちょうど、自身の自宅があったそうで「家の下から『とおるちゃん、いてるー？』って呼ばれ、喫茶店に行くこともあった」と、気さくだった先輩の人柄をしのんでいた。