俳優哀川翔(56)が、25年ぶりのCD「再戦~終わっちゃいねえぜ~」を3月7日に発売する。このほど、日刊スポーツのインタビューで新曲への思いなどを語った。

 同曲は15年の主演ミュージカル「HEADS UP!」の劇中歌。昨年12月から再演中で、この舞台を見た音楽関係者から「ぜひCDにしたい」とオファーがあったという。「そうさ俺たち 終わっちゃいねぇぜ」というフレーズを繰り返すのが特徴だ。「俺も今年で57歳だけど『終わった』なんて思ったことはない。ただ、ちょっと前だったら『人生60年』の時代でしょ。この曲は『もう1回、エンジンをふかしてみようぜ』という50代や60代へのエールです」と説明する。

 「せっかく、CDを出すなら1曲じゃもったいない」と3曲を加えた。「家族」はラサール石井(62)が作詞、玉置浩二(59)が作曲。家族を持つことで背負う責任と覚悟、その素晴らしさを表現した。「カブト虫」はラサールの歌詞に、湘南乃風の若旦那(41)がメロディーをつけた。地方から上京した若者の葛藤や気概を込めた。

 もう1曲は、89年に発売したアルバム「チンピラ達のララバイ」に収録した「俺たちの迷い」。哀川が作詞作曲した曲に長渕剛(61)が補作した。アルバムはもう流通していないが、「もう1度、みんなにぜひ聴いて欲しい」として選んだ幻のコラボ曲が29年ぶりによみがえる。

 93年にシングル「遠去かる夏の日」とアルバム「白紙の地図」を発売してから25年。「俺のCDを聴いていた人には、成長ぶりを聴いて欲しい。ここが新たなスタート地点だと思っている」。3月2日からの「HEADS UP!」東京公演は、「再戦」の歌唱で自慢ののどを響かせるつもりだ。【松本久】