沖縄生まれのシンガー・ソングライター成底ゆう子(42)が21日に新曲「ダイナミック琉球~応援バージョン~」を発売する。

 「ダイナミック琉球」は元もと、08年に沖縄県内で制作された曲。沖縄らしいサウンドや詞の持つ世界観、壮大さが評判を呼んで、11年には成底がアルバムでカバーした。今回は、さらに同曲をバージョンアップしたという。

 成底のミュージックビデオが話題を呼んで、若者を中心にジワジワと全国に同曲の人気が拡大。3月23日に開幕する「第90回選抜高校野球大会」の出場校のうち、花巻東や聖光学院らの強豪校が応援歌としてYouTubeにアップしている。野球の応援歌といえば、山本リンダの「狙いうち」(73年発売)が有名だが、“平成の新応援歌”として確実に定着してきている。

 「高校生たちの間で、この曲が広まっているのは『本物の歌』だから。この曲の持つ魅力やパワーをもっと多くの人に知ってほしい」と成底。

 選抜大会では甲子園に足を運んで、観客席から球児の応援に声をからすつもりだ。「やってきたことは裏切らないから、自分を信じて思いっきり楽しんでほしい」とエールを送った。

 成底はオペラ歌手を目指して音大で声楽を学び、35歳でメジャーデビュー。生前の森繁久弥さんが歌声にほれ込んで、「次世代に託した奇跡の歌姫」と絶賛していた。