歌舞伎俳優市川猿之助(42)が17日、都内で会見し、昨年10月に開放骨折のため休演した「スーパー歌舞伎2(セカンド) ワンピース」(4月1日から、大阪松竹座)に主人公ルフィ役で復帰するにあたり、意気込みを語った。

 猿之助は昨年10月9日の同公演で、カーテンコール時に花道のセリから下降した際、衣装の左袖が昇降装置に絡まり、左腕開放骨折の重傷を負っていた。翌日から11月25日までの73公演は、尾上右近(25)が代役を務めた。猿之助は千秋楽のカーテンコールに登場して元気な姿を見せ、その後、今年1月3日の高麗屋3代襲名披露興行で舞台復帰していた。今回の公演では、猿之助と右近がダブルキャストでルフィを演じる。主に右近が昼の部、猿之助が夜の部に出演する。

 猿之助は「まだまだ完治はしていない。普通の人はまだ入院していてもおかしくないと言われました」としながらも、「医者から普通に動いていいとは言われている。無理はしていない。けがをしたときに『ワンピースで復帰すれば話題になるな』と思った。役者は自分のけがでもなんでも話題にしないと」と淡々と話した。さらに「(11月公演の千秋楽での)サプライズのカーテンコールがうけたから、『けがをした猿之助』役で、腕をつってカーテンコールだけ出演しようと思ったけど、却下されました」と笑いさえも誘った。

 右近とはダブルキャストでルフィを演じる。「僕はあんまり動けない。(自分が出演する)夜の部は、展示された仏像を見る感じになります。動くルフィが見たかったら(右近が出演する)昼の部を!」と話して笑わせた。