野田秀樹(62)作・演出・出演のNODAMAP公演「贋作 桜の森の満開の下」(9月1~12日、11月3~25日=東京・池袋の東京芸術劇場)の会見が5日、都内で行われた。坂口安吾の小説をもとに、劇団夢の遊眠社で1989年(平元)に初演後、01年に新国立劇場で再演し、昨年は歌舞伎版が上演された、野田の代表作。

 今回は耳男に妻夫木聡(37)、夜長姫に深津絵里(45)、オオアマに天海祐希(50)、マナコに古田新太(52)、ヒダの王に野田のほか、秋山菜津子、大倉孝二、藤井隆、門脇麦、村岡希美、池田成志、銀粉蝶が出演する。東京公演後、9月28日から10月3日までパリの国立シャイヨー劇場で公演もあり、野田は「日本を代表していくなら、考え得る最高のキャストをと思った。当たって砕けろのつもりでオファーしたら、最高のカンパニーになった」と自信をみせた。

 オオアマは夜長姫などに愛される役で、歌舞伎版では松本幸四郎(当時市川染五郎)が演じた。野田も「皇子役なので、男性の俳優をイメージしていたけれど、ある時、天海さんのことが思い出して依頼したら、即答してくれた」。95年の宝塚退団後、23年ぶりの男役となる天海は「出たいと思っていたので、すぐに引き受けました。鈍っているかもしれないけれど、思いを寄せられるように頑張ります」。