2月に急死した俳優大杉漣さん(享年66)のお別れの会が14日、東京・青山葬儀所で営まれた。テレビ東京系「バイプレイヤーズ」で、ともに主演した田口トモロヲ(60)松重豊(55)らのほか、草なぎ剛(43)木村佳乃(42)ビートたけし(71)ら親しい知人やファン約1700人が参列し、最後の別れを告げた。弔辞を読んだ田口は「壮大なドッキリかと…」と、まだ信じられない心境を明かした。

 大杉さんはテレビ東京系連続ドラマ「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら」の撮影半ばに急死した。亡くなる直前まで一緒にいた共演者の田口、松重、遠藤憲一(56)光石研(56)の4人が涙をこらえながら遺影の前に並び、田口が代表して弔辞を読んだ。

 田口は「突然の別れに今も気持ちの整理ができないまま、覚めない夢を見続けている感じです。まだ心のどこかで壮大に仕組まれたドッキリなんじゃないかと。今は、ひたすら漣さんが恋しいです。寂しいです」と天国の大杉さんに語りかけた。

 さらに「漣さんはどこまでも差し込んでくる光のような人でした」と話すと「俳優の先輩、人間の先輩として同じ時代に息をし、ともに歩めた僕らは本当に幸せ。後輩であり続けたことを誇りに思います。本当にありがとうございました」と感謝した。

 15年のフジテレビ系「銭の戦争」などで共演した草なぎ、03年の映画「船を降りたら彼女の島」で共演した木村も弔辞を読んだ。草なぎは「漣さんみたいに優しい人をこんなに早く天国に連れていくなんて神様は本当にいるのか」と悲痛な思いを吐露。「僕はまだ漣さんとお芝居したいです」と続け、声を詰まらせた。木村は「漣さんのことが大好き」と号泣した。

 戒名は優月院漣奏球孝信士(ゆうげついんれんそうきゅうこうしんじ)。優しい人柄と月光のような穏やかな輝き、芸名の漣、演奏の奏、好きなサッカーの球、本名の孝と、大杉さんを象徴する文字で構成されている。

<主な参列者>

 高橋伴明、草なぎ剛、木村佳乃、田口トモロヲ、遠藤憲一、松重豊、光石研、ビートたけし、ダンカン、笑福亭鶴瓶、浜田雅功、笹野高史、佐々木蔵之介、大森南朋、比嘉愛未、田中要次、国村隼、りょう、前田美波里、斎藤工、村上淳、水谷豊、室井滋、高橋克典、泉ピン子、小沢征悦、尾野真千子、向井理、佐野史郎、速水もこみち、村田雄浩、森山良子、要潤、ユースケ・サンタマリア、川島海荷、白竜、哀川翔、瀬戸朝香、北村一輝、村上信五、鈴木砂羽、松村邦洋、松本明子、稲垣吾郎、名取裕子、吉田羊、徳重聡、堤真一、吹越満、小池栄子、長谷川博己、中村獅童、加藤茶、松田龍平、鈴木京香、椎名桔平、沢村一樹、山本耕史、生田斗真、滝田洋二郎(敬称略、順不同)

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字体その下に刀