乃木坂46生駒里奈(22)の卒業コンサートが22日、東京・日本武道館で開催された。

 1曲目の「乃木坂の詩」で、ステージの両脇からメンバーが登場した。舞台センターにスポットライトが当てられると、生駒の姿が浮かび上がった。りりしい表情で紫のペンライトを掲げると、大歓声を浴びた。続く「おいでシャンプー」では「ついに始まりました卒業ライブ、皆さん楽しんでください!」と笑顔でアピール。さらに「太陽ノック」ではありったけの太い声で「にっぽんぶどうか~ん!! 行くぞ~!」と絶叫。次々に表情を変え、ファンを魅了した。

 4曲目にはソロ曲「水玉模様」を歌唱したが、音程を外してしまう一幕も。「最後の最後まで、私は、ああ、こんな感じかなと。ステージ裏で練習したけど、やっぱりダメでした。『味』と言ってくれるのはここにいる人だけです」と苦笑い。それでも「そういうのも含めて、披露してとても楽しかったです!」と笑った。

 この日の曲目や演出は、生駒がスタッフと話し合った上で決めたという。新曲「シンクロニシティ」(4月25日発売)や、同シングル収録曲の「Against」、代表曲「制服のマネキン」でクールなダンスを決めれば、「おいでシャンプー」「指望遠鏡」で無邪気な笑顔を見せた。AKB48兼任時代に歌った「心のプラカード」なども披露。幅広いジャンルの楽曲で躍動した。

 生駒は「卒業ライブもいろいろあるけど、私はちょっと変な人なので、ありきたりのものじゃなくて、みなさんに楽しんで欲しいし、メンバーのみんなとも乃木坂の歴史を振り返りつつ。まだ『シンクロニシティ』もリリースしていないので、初披露できてうれしいです」と笑った。さらに「乃木坂のデビュー日は2月22日だけど、何らかの形で4月22日を徹底的に刻み込んでやろう、っていう気持ちでこのライブに取り組んできました」と力を込めた。

 白石麻衣(25)西野七瀬(23)生田絵梨花(21)らメンバーからメッセージを送られると、「この人たちじゃなかったら私は今ここにいないです」と涙を流して感謝した。高山一実(24)からは「長生きしてほしい」、斎藤飛鳥(19)からは「かわいいおばあちゃんになる」と言われ、「あと50年くらいは生きるよ!」と返して笑いを誘った。アニメ「NARUTO」の大ファンで、主人公のうずまきナルトからのサプライズメッセージが流れると、「生きててよかった」と号泣。両親からの言葉もモニターに映し出され、「親とナルトはずるいよ~」と泣いた。バナナマンや元AKB48渡辺麻友(24)、秋元康総合プロデューサーからのメッセージも送られた。

 アンコールは普段のライブ通り「乃木坂46」のコールだったが、ダブルアンコールでは「生駒」コールがわき起こった。さらに、自然発生的に代表曲「君の名は希望」の合唱も起こった。ダブルアンコールが開け、「君の名は希望」を歌うと、メンバー1人1人からバラを一輪ずつ渡された。次々と抱きしめられ、頭をなでられ、キスをされた。「本当に思うのは、『みんな、ありがとう』ってこと。乃木坂46に入ってよかった。みんなと出会えて、本当によかった」と泣きじゃくった。

 ラストはキャプテン桜井玲香(23)から「生駒の好きなように締めていいよ」と託された。生駒は「じゃあ、『お疲れさまでした!』ってポップな感じにしましょう」と笑った。そして「お疲れさまでした! 超楽しかったです。皆さんも楽しかったですか?」と呼びかけると、1万2000人から大歓声を浴びた。