今年のカンヌ映画祭で最高賞パルムドールを受賞した「万引き家族」(是枝裕和監督、今月8日公開)の3世代試写会が3日、都内で行われた。

 ステージ上では、出演した城桧吏(11)と佐々木みゆ(6)がパルムドール像と初対面。佐々木は「硬い。プラスチックみたい」。感激してずっと触り続ける城に、佐々木が「あまり触ると、ほこりがつくから」と注意する場面があった。主演のリリー・フランキー(54)はトロフィーをめぐる2人のやりとりに「道で拾った感がすごいな」と言いながら、温かく見守っていた。

 是枝裕和監督(55)は受賞後、周囲の反応について「コンビニのレジの人におめでとうと声を掛けられたりして、うれしいけど、ちょっと心配。これからは買う物を考えます」などと、明かした。リリーは「監督と作品のおかげなのに便乗されて、シャンパンを抜かれたり、パルムドール受賞翌日に、クレジットカードをなくして、生活に困っています」とひとしきり周囲を笑わせた後「周囲の人がこんなに喜んでくれて、単純にうれしいですね」と、しみじみと話した。