上川隆也(53)が6日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われたテレビ朝日系主演ドラマ「遺留捜査」(木曜午後8時)特別試写会で、12日に放送の第1話に登場する見せ場を演じるため、ビル8階相当の高さの岩を、ロッククライミングしたと明かした。

 上川は、11年からスタートし今回で第5シーズンを迎える「遺留捜査」で、遺留品をもとに事件を徹底的に追い詰める京都府警捜査一課特別捜査対策室の刑事・糸村聡を演じる。鋭い鑑識眼と偏執的とも言えるこだわりを持つ変人という役どころで、上川は試写会の冒頭で「そもそも、糸村が何をしでかそうと僕は驚かない」と役どころを語った。

 第1話で、糸村は文化庁美術品危機管理対策室、通称“文化財Gメン”の長津涼子(遊井亮子)が、山中の岩場でロッククライミング中に滑落死した件に事件性があり、捜査に当たる。その際、長津が岩場を登るために使った登山道具のカラビナを探すため、糸村が現場の岩場でスーツ姿のまま、未体験のロッククライミングに挑む場面がある。

 上川はそのシーンについて「(糸村は)ことが遺留品となると、何をしでかそうと驚かない。台本を読んでロッククライミングなんだと…」と、台本を手にした段階では特に驚かなかったと振り返った。それが現場に行って「岩を見ると、これを登るんだと…」、「普通にビル8階ある岩…存在感がありました」と、現場で岩場の高さに気おされたと吐露。その上「前日に雨が降ってなかなか、滑りやすい状況。覚悟というか気持ちを入れて臨んだ」と振り返った。

 糸村とバディを組む神崎莉緒を演じる栗山千明(33)は、「私自身、高所恐怖症…見ている方が、冷や汗をかくような思いで見守りました。本当にそびえる感じ」と苦笑しながら、上川のロッククライミングを生々しく振り返った。岩場は、壁面が垂直を超えて傾いたオーバーハングもある岩だったという。

 上川は、スーツ姿でロッククライミングシーンを演じたことについて「この人(糸村)は、この格好しかしない。スカイダイビングをしても、この格好で何でもすると思います」と苦笑した。