俳優綾野剛(36)が主演するテレビ朝日系ドラマ「ハゲタカ」(19日スタート、木曜午後9時)の会見が9日、東京・六本木の同局で行われた。

 原作は真山仁氏の同名小説。綾野演じる外資系投資ファンド代表、鷲津政彦が時に冷徹な判断を下しながら、経営不振の企業を買収し、再生させていく物語。原作では描かれない、18年現在の鷲津の姿を原作の真山氏が書き下ろしている。

 綾野は、共演の渡部篤郎(50)沢尻エリカ(32)杉本哲太(52)光石研(56)小林薫(66)と登壇した。出演者を見渡すと「ご覧の通り、スキャンダラスなキャスティングがかないました」とニヤリ。「作品を通して日本の再生、これからの希望をお伝えできたら」と語った。

 原作者の真山氏も会見に出席した。綾野を20代と勘違いし、一時キャスティングに不安を覚えたと明かしたが、「若く見えるだけ。人の感覚を錯覚させるようなところは、まさに鷲津。1回お会いして鷲津という人間を理解してくれていることがよく分かりました」。綾野は「大変光栄です。その言葉だけでラストまで駆け抜けていけます」とかみしめるように話した。

 ホテルウーマンの松平貴子を演じる沢尻は、映画「ヘルタースケルター」「新宿スワン」以来、綾野とは3回目の共演。「今まで共演してきた役がまともじゃなかったので、目を見て会話するのが恥ずかしい」と、社会派ドラマでの再共演に照れた様子を見せた。また、撮影中の印象的なエピソードを聞かれると綾野のメルヘンな一面を暴露。「草原のロケで、綾野くんが四つ葉もクローバーを探してた。そしたら『見つけたよ』って、満面の笑みで。意外過ぎちゃって、印象に残ってます」。綾野は「見つかったらいいことが起きるんじゃないかと。恥ずかしいですね」と照れ笑いしていた。