12年に薬物の過剰摂取で急死した米歌手ホイットニー・ヒューストンさん(享年48)のかつての夫だった歌手ボビー・ブラウン(49)が、米CBSテレビ主催の会見でヒューストンさんへの過去の家庭内暴力(DV)を否定した。自分の半生を描いた伝記ドラマ「ザ・ボビー・ブラウン・ストーリー」の宣伝のために会見に登場したブラウンは、過去の暴力行為について質問されると、「そのようなことはなかった。私について人々が語っていることは真実ではない」と断言した。ブラウンは「私が知っている真実を自ら語ることができる。それがこの作品を制作した理由だ」。03年に自宅でブラウンから殴られたとしてヒューストンさんが警察に通報する事件も起きているが「暴行はなかった。誤って警察を呼んだだけだ」と暴行報道はでっち上げだと語った。

 2人は92年に結婚し、15年に死去した長女ボビー・クリスティーナ・ブラウンさんをもうけるも、07年に離婚した。ヒューストンさんは、ブラウンからたびたびDVを受けるようになり、麻薬中毒の原因となったと言われている。離婚後もヒューストンさんを愛していたというブラウンは、ヒューストンさんが亡くなった直後のコンサートでは「ホイットニー、愛している」と天井を指さして語りかける場面もあった。(ロサンゼルス=千歳香奈子)