セクハラ被害を告白する#MeToo運動の中心的な人物として知られる伊女優アーシア・アルジェント(42)に過去に性的暴行されたと報じられた俳優ジミー・ベネット(22)が、性的関係を持ったことを認めた。

アルジェントは2013年に当時17歳だったベネットと性的関係を持ち、事実を公にしないために38万ドルの和解金を支払っていたとニューヨーク・タイムズ紙が報じた他、米芸能情報サイトTMZも2人が裸でベッドに横たわる自撮り写真を入手して公開していた。カリフォルニア州の性的同意年齢は18歳で、ニューヨーク・タイムズ紙が入手した資料ではベネットがホテルで性的に暴行された後、アルジェント側からの和解金を受け取ることで合意し、その証として写真の著作権を譲り受けたと伝えていた。

アルジェントはハリウッドの大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン氏から強姦(ごうかん)を受けたと告発した数カ月後の出来事だっただけに大きな衝撃が広がっている。アルジェントは報道は誤りで性的関係を持ったことはないと報道を否定している。一方これまで沈黙を守ってきたベネットは、「私を虐待した人と非公式に問題を解決することを選んだ」と語り、和解金を受け取ったことを認めた上で、「彼女が自ら被害者として名乗りを上げていることを見て、自分のトラウマがよみがえった。事件を断ち切り、前に進むことを選びました。もう沈黙はしません」と語り、アルジェントの主張を全面的に否定している。2人は映画「サラ、いつわりの祈り」(04年)で共演し、劇中でアルジェントはベネットの母親役を演じていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)