人気アニメ「ちびまる子ちゃん」で知られる漫画家さくらももこさんが15日、乳がんのため53歳で死去したと、さくらさんの所属事務所が27日、発表した。さくらさんが執筆した過去のエッセー集(いずれも集英社文庫刊)やインタビューなどから、さくらさんの人柄がしのばれる発言を集めた。

◆何気なく書いたなつかし話の漫画が、全国で人気になって、ちょっとビックリした。だって清水の人の内輪話でしょう(「りぼん」で連載開始後、静岡のタウン誌のインタビューで作品のヒットについて聞かれ)

◆私は、両方からいろいろなものを受け継いでいると思いますけど、気持ち的には完全に父寄りですね。でもあそこまでノンキじゃないですけど(両親について、エッセー集「さるのこしかけ」で、周防正行監督との対談で)

◆ヒロシに関しては、侮れない。会話もなかなか聞き逃せないものがありますからね。ですから、注意をして観察しなければいけないと思っているんです。(中略)ほめるところが何もない父ですけど、そういうところが大好きなんです。あまり人に嫌われないですから。それって、大事なことですよね(同上対談で、父の天然発言について語る)

◆「いえ、あの、そんな急じゃなくてもいいんです」なんて言っているうちに、長谷川先生がお亡くなりになってしまったんです。ああ、会えるときにお会いしておかないといけないなって思いました(同上対談。「サザエさん」原作者の長谷川町子さんと会えずじまいだったことについて)

◆私の書いたものに笑いがなかったら、私の作品として成り立たないですもん(同上対談)

◆印象派なんですよね。私、特にひどいんです。正確に覚えてなくて(エッセー集「まる子だった」の糸井重里氏との対談で、記憶力の悪さについて語る)

◆私、愉快な作家でよかったなあ(同上対談)

◆東京に出たかったんですよ、すごく。しかも自分の好きなことで出たかったですね。でも、多分大抵のことは夢で終わって、結局はOLになって、静岡でどこかわからないけどサラリーマンと結婚して、子供二人くらいつくるだろうなと思ってた(同上対談)

◆女なのに男ができること自体、変ですよ(中略)「ああ、自分の中で男の子ができるんだ」とすごく思いましたね(同上対談。長男出産について)

◆趣味は健康について研究することと、宝石の研究です。他には特にないですね。(中略)やっぱり家にいて、ウロウロしたり、時々おならをしたりするのが楽しいですね(エッセー集「たいのおかしら」で、三谷幸喜氏と対談)