ジョニー・デップ(55)が、2016年に離婚が成立した元妻アンバー・ハード(32)に対するDV疑惑について、裁判書類の中で完全否定していることがわかった。

米情報サイトRadar Onlineによると、デップはハードに対するDVを報じた英紙を名誉毀損(きそん)で訴える訴状を英最高裁判所に提出。これによると、デップとその警備チームは、デップが大きなワインボトルを手に暴れ、家中のものを破壊したり、暴力を振るったとするハード側の主張を真っ向から否定しているという。

ハードは2016年5月、突然の離婚申請に踏み切る2日前、デップに携帯電話を投げつけられ、髪の毛を引っ張られるなどの暴力を振るわれたと主張していた。

しかし、デップの自宅にいた2人のボディーガードらが、ハードの叫び声を聞きつけキッチンのドアを開けると、デップはハードから8メートルほど離れたところに立っており、暴力を振るっていた痕跡はまったくなかったと証言。ボディーガードが入ってきたことにショックを受けたハードは、泣きまねをし始めたとも証言しているという。

当時、デップの暴力でできたというほおのあざの証拠写真も、メディアにリークされたが、デップは訴状の中で、「写真が撮影された日付が、事件が起きたとされる日付とは異なっている」と主張しているという。さらに事件直後、現場に駆けつけた警官らがハードの顔を調べたが、ケガやあざは見られなかったと証言。ハードも警察に届けることを拒んだらしい。

わずか15ケ月間の結婚生活は泥沼の離婚劇で幕を閉じたが、今回の名誉毀損(きそん)裁判では、世間を驚かせたDV疑惑は、すべてハードによるでっち上げだったとするデップ側の主張が浮かび上がった。(ニューヨーク=鹿目直子)