24日に放送された俳優野村周平(25)主演のフジテレビ系連続ドラマ「結婚相手は抽選で」(土曜午後11時40分)の最終回の平均視聴率が2・8%(ビデオリサーチ、関東地区)だったことが26日、分かった。前週の2・1%から0・7ポイント、アップした。

初回から視聴率は2・8、3・4、2・8、3・2、2・8、3・0、2・1%だった。

野村が演じるのはオタクで、過度の潔癖性で、女性に全くモテない26歳のシステムエンジニア宮坂龍彦。ところが、少子化対策のために「抽選見合い結婚法」が制定され、25歳から39歳の独身男女は、抽選でお見合いをしなくてはならなくなった。そして、3回断るとテロ撲滅隊の支援に行かなくてはならないのだった。

ラジオ局勤務のお嬢様、冬村奈々を演じた高梨臨(29)は「奈々という人物は常に葛藤や不安を感じていました。そういう部分は私自身とリンクする部分が多く、今回奈々を演じるにあたり、少し大げさなことを言ってしまえば『自分自身とは?』と、台本を読みながら考えることが多かったです。奈々に出会えたことはとても楽しかったですし、改めて自分を考える時間にもなりました」。野村については「とてもよく話す、おもしろい方という印象で終わり、気持ちいいぐらい龍彦と正反対の印象でした。いつも現場をあたためてくれて、ずっと笑っている現場でした。アドリブも入れてくれたのでとても楽しかったです」と話している。

最終回では「抽選見合い結婚法」の施行から1年あまりが経過している。龍彦(野村)たちの反対活動団体「ASBE」はマスコミからも注目され、若者を中心に人気が沸騰しており、一部の反発をはねのけホールでの反対集会を計画していた。龍彦は裏方だが中心メンバーとして、目安箱に届いた法律による被害者の言葉を集約し、小野寺友紀子大臣(若村麻由美)に提出していた。そんな龍彦に、リーダー・広瀬(内田健司)が集会でのスピーチを薦める。しかし、「思い切って自己表現をしてもらいたい」という広瀬の言葉もむなしく、苦しい表情で断る龍彦だった。

そんな折、広瀬が番組に出演することを知り、欠勤していたラジオ局に久々に赴いた奈々(高梨臨)は、付き添いで来ていた龍彦と再会する。龍彦は「ASBE」での活動によって潔癖性からも脱しつつあるという。しかし奈々は、龍彦が人間不信の根本とまだ向き合っていないことを察知する。そして、自ら「ASBE」を立ち上げたにも関わらず集会で壇上に立ち自己主張をしない龍彦を、「いつまで逃げてるのよ!」と突き放した。それは変わりたいと願う、自分自身への思いを龍彦に託すかのようでもあったが、2人は決別してしまった。