俳優野村周平(25)主演のフジテレビ系連続ドラマ「結婚相手は抽選で」(土曜午後11時40分)の最終回が24日に放送される。

野村が演じるのはオタクで、過度の潔癖性で、女性に全くモテない26歳のシステムエンジニア宮坂龍彦。ところが、少子化対策のために「抽選見合い結婚法」が制定され、25歳から39歳の独身男女は、抽選でお見合いをしなくてはならなくった。そして、3回断るとテロ撲滅隊の支援に行かなくてはならないのだった。

野村は収録を振り返って「怒濤(どとう)の日々でした。実はまだ実感が湧いていないです。もしかしたらまだ撮り終えてないのかもしれないという気持ちもあったりします」。演じた龍彦について「最後までおどおどしていましたが、いい人ではあるし、根はしっかりしていて真っすぐで、好感持てました。自分とかけ離れているほうがやりやすいですね。でも、逆に自分に似た役があるなら是非やりたいです。人は皆、ナンバーワン、オンリーワンですからね」と話している。

最終回では「抽選見合い結婚法」の施行から1年あまりが経過している。龍彦(野村)たちの反対活動団体「ASBE」はマスコミからも注目され、若者を中心に人気が沸騰しており、一部の反発をはね退けホールでの反対集会を計画していた。龍彦は裏方だが中心メンバーとして、目安箱に届いた法律による被害者の言葉を集約し、小野寺友紀子大臣(若村麻由美)に提出していた。そんな龍彦に、リーダー・広瀬(内田健司)が集会でのスピーチを薦める。しかし、「思い切って自己表現をしてもらいたい」という広瀬の言葉もむなしく、苦しい表情で断る龍彦だった。

そんな折、広瀬が番組に出演することを知り、欠勤していたラジオ局に久々に赴いた冬村奈々(高梨臨)は、付き添いで来ていた龍彦と再会する。以前行ったお好み焼き屋で近況を話す2人。いつの間にか料理慣れし、手際よくお好み焼きを焼く奈々を優しい表情で見つめる龍彦。奈々が料理を始めたことや、バイオリンをもう一度弾こうかと思っていると話す一方、龍彦はお見合いでのさまざまな出会いによって、徐々に女性とコミュニケーションが可能になり、実はこの法律も悪いことばかりではなかったと告げた。

「ASBE」での活動によって潔癖性からも脱しつつあるという。しかし奈々は、龍彦が人間不信の根本とまだ向き合っていないことを察知する。そして、自ら「ASBE」を立ち上げたにも関わらず集会で壇上に立ち自己主張をしない龍彦を、「ヒーロー気取りのえせヒーロー、いつまで逃げてるのよ!」と突き放した。それは変わりたいと願う、自分自身への思いを龍彦に託すかのようでもあったが、2人は決別してしまう。

一方、見合いを3回断った罰則で東京を離れ、山村の小さな診療所で働いている好美(佐津川愛美)は、好美への思いを断ち切れずにいる銀林嵐望(大谷亮平)からのメールに、まだ返信することができない。好美はある重大な決断をしていた。