8月亡くなった津川雅彦さん(享年78)と4月に亡くなった朝丘雪路さん(享年82)の合同お別れ会を取材した。

2人の広いお付き合いから、そうそうたる顔触れがそろった。若手俳優からベテラン俳優、さらに小田和正やジュディ・オングといった歌手も参列した。個人的に目を引いた1つは、高視聴率ドラマ出演俳優のそろい踏みだった。

津川さんが出演したテレビ朝日系ドラマ「相棒」でコンビを務める水谷豊と反町隆史がそろって会場入りし、2人で取材に対応。さらに同局ドラマ「ドクターX」の米倉涼子は会場内で共演する岸部一徳と久々の再会に抱き合っていた。

津川さんは兄・長門裕之さんの葬儀の際「葬式はお祭りだ。華やかでにぎやかに送りたい」と話していたという。長女で女優真由子も喪主あいさつで「生前、父と母から遺言のように『とにかくジメジメとした葬儀は嫌だ。パーティーのように盛大にやってくれ』と言われていました」と明かしていたが、2人の望み通り、パーティーのように華やかな会だった。

最初、驚いたこともあった。場内に津川さん、朝丘さんのツーショット写真が巨大パネルになって設置された。紅葉を背景に寄り添ったすてきな写真だったが、それは合成だった。

関係者によると、ツーショット写真がなかったという。参列者はしきりに「2人は仲が良かった」「お互い思いやっていた」などと話していた。2人の仲むつまじい姿が人々の記憶にしっかりと刻まれている。それでいいんだと、ふに落ちた気がした。