現在放送中のNHK大河ドラマ「西郷どん」の主演鈴木亮平(35)と来年1月6日スタートの大河「いだてん 東京オリムピック噺」の主演中村勘九郎(37)阿部サダヲ(48)が、5日、都内の同局で、「大河ドラマ主演バトンタッチセレモニー」を行った。

会見の場は、以前は「西郷どん」の撮影で使用し、現在は「いだてん」の撮影を行っているスタジオ。鈴木は「ついこの間まで、うちのスタジオだった。俺たちのスタジオが、と寂しい気持ちになった」。さらに「大河ドラマというのは、本当にその人間(西郷隆盛)を生きている気持ちにさせてくれて、その人間として散っていく本物を感じさせてくれた大切な作品。今、そうした時間を過ごしている2人がうらやましい。期待しています」とあいさつした。

次期大河に出演する中村は、鈴木から、バトンの代わりにたすきを受け取ると「気が引き締まる思い。来年、俺たちの場所だったのに、と悔しがることができるように頑張ります」。阿部は「全力で頑張ります」とあいさつした。

鈴木から「西郷どん」ゆかりの地の薩摩揚げを中村と阿部に贈られ、中村と阿部からは鈴木に特製のマラソン足袋などが贈られた。

その後、鈴木は、中村と阿部に大河の先輩としてアドバイスを兼ねた苦労話を紹介。「1年以上、世間から隔絶された状態でいるので、世の中の事が分からなくなる。タイムスリップしたような気になる。サッカーW杯も1試合も見ていない。世間から置いて行かれる寂しさがあるかも」と語った。

一方、中村は「W杯の時、撮影中だったんですが、ガンガン見てました。反省しています。もうちょっとストイックにやらなきゃ」。阿部も「僕もガンガン見てました。でも優勝チームがどこか忘れてしまっています」と報道陣を笑わせた。最後に中村は「笑って見られる作品」と「いだてん」をPR。阿部は「鈴木さんの熱い気持ちを受け継いで一生懸命にやりたい。今、だんだんと燃えてきました」と語った。