約1年間の海外渡航を終えて昨年8月に帰国した大島優子(30)の本格的な復帰作となる舞台「罪と罰」(9日~2月1日)の初日前会見が8日、東京・渋谷のシアターコクーンで行われた。

ドストエフスキーの同名小説の舞台化で、大島は家族のため自らを犠牲にする娼婦ソーニャ、主演の三浦春馬(28)は自らの正義のために殺人を犯すラスコリニコフを演じる。

赤いドレス姿の大島は「1カ月半の稽古を積んできたけれど、初日を前にいっぱいいっぱいになっています。多くの方に読まれた作品ですが、新しい『罪と罰』になれば」と意気込めば、三浦は「演出のブリーンが10年以上温めてきた作品。彼の演出を受けるのは2回目ですが、この舞台を日本の皆さんの届けられるのがうれしい」。海外経験を生かせたかと聞かれた大島は「語学を勉強してきたけれど、語学は尽きないなと思った。ブリーン本人の直接の言葉を6~7割しかわからなかったけれど、いい経験になった。娼婦役で、体も心も傷だらけですが、信じることがあって、前向きに生きようとする強さに感動します」。殺人役は初めての三浦は「エネルギーを使う役どころで、誠心誠意向き合わないと行けないと思った」。

初共演の2人で、三浦は「稽古で彼女が感極まったシーンがあった。真っ直ぐに役と向き合う人と思った」と言えば、大島は「その時、どうやっていいか立ち止まってしまった。その時に三浦さんからメモを渡されて、後で読んだら『味方だよ』と書いてあった。頼れる人です」。共演は麻実れい、勝村政信ら。