歌舞伎俳優市川海老蔵(41)が来年5月に、13代目市川団十郎白猿を、長男堀越勸玄君(5)が8代目市川新之助を襲名することを14日、松竹が発表した。

この日、海老蔵、勸玄君が東京・歌舞伎座で会見を行った。襲名興行は同所で20年5~7月の3カ月間、行われる。

海老蔵の父で、12代目団十郎さんは13年2月3日に亡くなった。江戸歌舞伎の中心にあった団十郎の名跡が7年ぶりに復活することになる。白猿は、5代目、7代目、8代目団十郎の俳名。

襲名する20年は、東京オリンピック(五輪)、パラリンピック開催の年。海老蔵は組織委員会で文化・教育委員を務めており、開閉会式で踊ってみたいと話していたこともあった。五輪開幕は7月24日。実現すれば、団十郎の名前で五輪の舞台に立ち、世界に向けて歌舞伎をアピールすることにもつながる。

海老蔵と勸玄君は現在、新橋演舞場「初春歌舞伎公演」に出演中で、「幡随長兵衛」や、長女麗禾ちゃんも加わった「牡丹(なとりぐさ)花十一代」での親子3人共演もあって、27日の千秋楽まで完売する注目ぶりだ。