【台北28日=横山慧】乃木坂46が27日、台北アリーナで、台湾初の単独ライブを開催し、日本時間の28日未明に取材に応じた。

昨年末にエースの1人、西野七瀬(24)が卒業して初めてのライブ。齋藤飛鳥(20)が多くの曲でセンターを務め、与田祐希(18)ら新世代メンバーも台頭。台湾で新時代が幕を開けた。

1曲目「裸足でSummer」のイントロが流れだすと、ステージ中央にメンバーたちが登場した。センターの齋藤が「台北の皆さん、やっほ~。今日は最後まで盛り上がって行きましょう!」と呼びかけると、ファン約1万人が呼応した。「ウォーシー、ツァイトゥン・フェイニャン(私は、齋藤飛鳥です)」と中国語であいさつすると、「アスカー!」「フェイニャン~!」と大歓声を浴びた。

この日齋藤は、全32曲中15曲でセンターを務めた。台湾の人気作品のリメークで、昨年10月に日本、11月に台湾で公開された映画「あの頃、君を追いかけた」でヒロインを演じており、現地でも高い人気を誇る。乃木坂46の中でも、昨年末に卒業した西野、この日スケジュールの都合で不在だった白石麻衣(26)とともにトリプルエースを形成。新時代の象徴として、センターを任された形だ。

16年8月に加入した若手の3期生も、手前の立ち位置を務める機会が増えた。西野と白石が務める代表曲「インフルエンサー」のセンターは、与田と山下美月(19)が代わりに務めた。大園桃子(19)久保史緒里(17)もセンターに立った。与田は「初めての七瀬さんがいないライブで、そのポジションに私が入るのは正直不安でした。七瀬さんの代わりになれるとは思わないですが、憧れの先輩に近づけるように努力していきたい」と誓った。

台湾の地で見せた、新しい乃木坂46のフォーメーション。秋元真夏(25)は「乃木坂の新しい時代が始まったというのを、海外で初めて披露できたと思います。飛鳥のセンターはしっくり来るし、新世代もたくさん前に立ってくれた」と笑顔で感謝する。ライブで「また絶対台湾に戻ってきます!」と宣言して会場を沸かせた齋藤は、「今までにないライブで、新鮮でした。デビューからもうすぐ7年。初心に帰って頑張ります」と話した。

ライブの前日26日には、台湾の代表的な音楽賞「KKBOX Music Awards」に、J-POPアーティストの代表としてゲスト出演した。台北アリーナで収録が行われ、テレビなどで生放送された。昨年日本レコード大賞を受賞した「シンクロニシティ」と「ジコチューで行こう!」を披露。どちらも齋藤がセンターを務めた。台湾の人気女性司会者ルー・ズーインからは「かわいい~! かわいい~!」と連呼された。