新潟県長岡市出身の演歌歌手中沢卓也(23)が14日、新潟市・新潟県民会館で凱旋(がいせん)コンサート「故郷から全国へ」を行った。

「17年1月に『青いダイヤモンド』でデビューをして3年目。新潟の皆さんのエネルギーというか、応援の熱さのおかげでここまで来ることができました」と感謝。「今日は感謝の気持ちを歌に込めて歌います」とあいさつをしてステージの幕を開けた。

当初は昼公演のみの予定だったが、発売開始からわずか30分でチケットが完売。急きょ、夜公演の追加を決めた。

ステージでは「青いダイヤモンド」「彼岸花の咲く頃」「冬の蝶」「茜色の恋」の持ち歌や「スニーカーぶるーす」「激しい恋」「ワインレッドの心」「氷雨」などのカバー曲を歌唱。「たくやー」の黄色い声援を何度も浴びながら、演歌やポップスなどジャンルにとらわれない歌唱で、昼夜2公演に駆けつけた約3100人を魅了した。

子どものころは人見知りが激しく、母親の足にしがみついて泣いていたという。「そんな僕が歌と出会うことで変わることができた。今では、こんなに大勢の前で歌っている」と振り返った。そして「でも、ここがゴールじゃありません。今日のことを糧にして、紅白歌合戦出場や日本武道館へのステージにつなげたい」とさらなる飛躍を誓った。

アマチュア時代には、地元で行うライブに母親世代の女性が多数集まることから「長岡のマダムキラー」と呼ばれた。この日は、全国から多くの女性ファンが駆けつけ、「全国のマダムキラー」へと成長していることを感じさせた。

公演は、レギュラー番組「土曜ランチTV なじラテ。」を放送するテレビ新潟放送と新潟市芸術文化振興財団が主催。地元が生んだ若きスターの「故郷から全国へ」の思いを後押しした。