女優水沢アキ(64)の長女で画家のフランキー・スィーヒ(30)が、芸能事務所に所属してタレント活動をすることが8日、分かった。5年前にフジテレビ系恋愛リアリティーショー「テラスハウス」に画家として出演したが、このほど芸能事務所ウィタンアソシエイツと契約して、本格的に芸能活動をする。このたび、日刊スポーツの取材に応じて、令和にかける思いを話した。

フランキーは水沢と元夫の米国人ガイ・スィーヒ氏との間に東京で生まれた。5歳の時に両親が離婚、水沢に引き取られた。インターナショナル・スクールに通い英語はペラペラ。ニューヨークの美大、スクール・オブ・ビジュアル・アーツを卒業後は画家としてライブペイントや、アートディレクターとして音楽フェスの装飾や和ポップのグッズを手掛けてきた。

今後は東京を中心にニューヨーク、台湾などグローバルに活動していく。英語交じりの日本語と言うより、日本語で話している単語の途中から英語に変わる「ジャパングリッシュ」が武器だ。「母が若い頃にやっていた海外リポーターに挑戦したい。『令和』というのは万葉集から来ている空、この時代に日本の文化を世界へと広げていく役割を担いたい」と話している。

フランキーは「アートの方に進んだのは、工業デザイナーだった父の影響だと思います」。ブロードウェーで俳優として活躍する兄のジュリアン(31)とともに、水沢に女手ひとつで育てられた。「7歳くらいの時に、今から思えば篠山紀信さんにヌードを撮られている現場に連れて行かれたことがあります。『もじゃもじゃヘアのおじさん』って言って、紀信さんの似顔絵を描いていました」と笑う。

15歳の時に仕事ばかりで、しつけに厳しすぎる水沢に反発して、ニューヨークの父の元へ家出。帰国後は、水沢の両親の元へ身を寄せて高校を卒業。大学で再びニューヨークに渡り、美術を学んだ。「卒業後は英会話学校の教師をしたりして、画家で食べられるようになったのは24歳の時から。うまく描こうとするより、なぜ描くのかと素直に表現することがベストと分かりました」と言う。

25歳の時に3カ月間だけ出演した「テラスハウス」では「ストイックでカッコイイ女性のイメージを求められた。でも、実際の自分はゲラゲラはしゃぐタイプ」と違和感を覚えた。その後に結婚、離婚を経験したことで、新たにタレントに挑戦する意欲が湧いてきた。一時は反発していた水沢に対しても「すごく頑張っていたんだな。すごいなと思う」と、素直に接することが出来るようになった。令和の時代の新しい才能だ。【小谷野俊哉】

◆フランキー・スィーヒ 1988年(昭63)5月27日、東京生まれ。母は女優水沢アキ、兄はブロードウェー俳優ジュリアン・スィーヒ。10年にニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツを卒業して画家に。アクリル絵の具、タブレットなど最新の技術を使って表現する。14年フジテレビ系「テラスハウス」出演。158センチ。血液型O。