ハードロックバンド「アースシェイカー」ボーカリシストのマーシーこと西田昌史(59)が7月11日、東京・高田馬場CLUB PHASEで、還暦記念ライブを行う。このほど、日刊スポーツの取材に応えた。

アースシェイカーは78年、マーシー、石原慎一郎(ギター)甲斐貴之(ベース)工藤義弘(ドラム)の4人で結成。83年にアルバム「EARTHSHAKER」でデビューしている。同バンドのキャッチーなメロディーとマーシーが紡ぐ言葉にはファンはもちろん、多くのミュージシャンも影響を受けてきた。

そんなマーシーが還暦を迎える。「振り返れば、数え切れないほどの場面がよみがえってきますが、そんな時間の流れなんて全く感じない程、あっという間にここまで来た感じです」と振り返った。

「今もまだ歌い続けられてる事に感謝しています」と続け、「幼いころは還暦ロックシンガーなんて想像もつかなかったし、ありえないだろうと思ってました。ところが還暦目前でも、まだまだ道の途中!人生っておもしろいです」と語った。

アースシェイカーと並行してthe MARCY BANDの活動に加え、ソロでも精力的に全国をまわっている。その原動力はファンの存在だ。「何かを越えようとする時、ファンの力が必ず背中を押してくれます」と目を輝かせ、「未来がいつ途切れてしまうかなんて誰にも分からないから、1人でも多くのファンの皆さんに感謝の思いを伝えたい」と熱く語った。

「アースシェイカーは今年11月から新たな企画を引っさげてのツアーが始まります。令和も突っ走りますよ! ソロ活動もいろんなプロジェクトで動き回ります。みなさんの街に会いに行きます!」と宣言した。

還暦ライブには、マーシーとともに日本ハードロックシーンをけん引した元ブリザードのベース寺沢功一、元アンセムのドラマー大内貴雅らが参加する。中でも注目は“プレゼンス、一夜限りの復活“”だ。

同バンドは西川茂(ボーカル)白田一秀(ギター)恩田快人(ベース)岡本浩明(ドラム)の4人で87年、メジャーデビュー。今回はドラムが五十嵐公太となるが、恩田と五十嵐はJUDY AND MARYでも一緒だった。このリズム隊の復活も見物だ。

プレゼンスはアースシェイカーを育てた大阪のライヴハウス「バハマ」(現在閉館)の後輩だ。マーシーは「今回の企画のためだけに再結成なんて最高! 感謝です」とし、「ギターの白田はデビュー前のアースシェイカーのスタッフとして、楽器運びを手伝ってくれてました。当時はシェイカーのメンバーよりも女の子にモテていましたね」と秘話を明かした。

一方、西川は「もう何年もまともに歌っていないので『がんばります!!』としか言いようがないのですが、マーシーさんに少しでも懐かしんでいただけたら成功です」と話した。

2人の出会いは西川が17歳までさかのぼる。「やっとの思いでライヴハウスデビューしたころでした」と振り返った。当時関西ロック界ではすでにスターだったマーシーにあいさつした際、「おっ!! プレゼンスの茂か!うわさは聞いてるで。がんばれや!」と、余裕のマーシーに「こりゃかなわんわ!」と思ったという。

マーシーには「還暦後も走り続けて下さい!! 応援してます。何かあれば呼んで下さい。出張ります」。ファンには「僕たちメンバーもですが、もう年取ってますから、地方から来ていただく場合は、お気をつけて。メンバーも楽しみにしています」とメッセージを送った。