タレントのアグネス・チャン(63)が3日、東京・ユニセフハウスで、「ユニセフ・アジア親善大使 ニジェール報告会」に出席した。

ニジェールは西アフリカのサハラ砂漠南縁に位置する内陸国。アグネスは6月末、首都のニアメとサンデールを訪問した。

同国を「拉致や誘拐も多く危険な箇所もあります。内戦中で、ナイジェリアとの国境付近は特に危険です」と話した。

問題の1つとして、“多産多死”をあげた。「少子化の日本とは逆で、女性1人あたり8人産んでいて、初出産年齢も18歳と低いんです。でも、5歳以下の死亡率は日本の30倍。たくさん産むと偉い風潮が高いので、多産多死が問題になっています」と報告した。

教育問題、貧困問題、宗教上の問題などアグネスが実際に現地で見て感じた問題報告は多岐にわたった。

内戦状態のため政府よりも部族の族長の影響力が高い。「ユニセフは子ども問題解決プロジェクトとして、族長をメンバーに入れて啓発活動をしています」と語った。

「問題が大きすぎて国を挙げて解決できないこともあります。子どもの死亡率は下がっていますが、人口問題は社会教育が必要です。この問題は宗教も関わってくるので難しいのですが、そんなことを言っている場合ではないと思います」と持論を展開した。

「ユニセフとしては子どもに焦点を当てて活動してきたい」とアピールした。