宝塚歌劇団の花組トップスター明日海(あすみ)りおが4日、都内で、退団公演のミュージカル「A Fairy Tale-青い薔薇の精-」、レヴューロマン「シャルム!」(8月23日~9月30日・宝塚大劇場、10月18日~11月24日・東京宝塚劇場)の制作会見に出席した。明日海は11月24日の公演千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団する。

明日海は時折声を詰まらせ、「大好きな宝塚の舞台に終わりがあるのかなと思うと、さみしさ、しんみりした気持ちになります。いろんな気持ちがうずまくと思いますが、必死に心を込めてお稽古したい」と話し、「初舞台からお世話になっているおふたりにやっていただけるのは安心感があります」と、両作の演出家、植田景子氏、稲葉太地氏への信頼と感謝を示した。

「A Fairy Tale」について、明日海は「青いバラの精を演じる、と聞いた時はちょっと衝撃でした。妖精? 羽とか付けるのかな? とドキドキしたんですが、植田先生のストーリー、描きたいものをうかがって、やっぱり植田先生の作品だなあと思いました。私にしかできないものをやりたいです。心に残るような、ちゃんと深いものを、中身の部分を大切にやっていきたいです」と話した。

「シャルム!」に関しては「楽しみでなりません。リーゼントしたり、黒えんびで思いっきりかっこつけるのも最後になってしまうかもしれません。早くお稽古したいです」。

華優希、柚香光、演出家らが明日海の魅力を語ったが、明日海は「就任期間が長くなればなるほど、皆さんお優しくなっていく。もっと進化して、皆さんうなるような舞台にしたい。容赦なくダメ出しいただいて、花組も10ランクくらいアップしたい」と、さらなる向上心を見せた。