歌謡グループ、敏いとうとハッピー&ブルーのリードボーカルとして活躍した森本英世(70)がこのほど、都内で取材に応じ「浮き沈みの激しい歌謡界で50年も歌い続けてきたことは奇跡だと思う」などと、芸能生活50年を振り返った。

1969年(昭44)に、新田洋の芸名で歌ったテレビアニメ「タイガーマスク」の主題歌「行け!タイガーマスク」が250万枚の大ヒットを記録した。「当時、10万円の“歌いきり”でした。僕がもらったギャラは1万円。源泉徴収をひかれたら9000円だった」。

同年に大竜二に改名をして「花街ブルース」などを発売。その後に森本英世に再度改名した。73年に「敏いとう-」に参加し、「わたし祈ってます」「星降る街角」「よせばいいのに」の3曲がミリオンヒットしたが、83年にグループを脱退した。「その後は『森本英世』として歌い続けてきました。いくら過去にヒット曲があって、ずっと歌っていきたいと願っていたとしても、聞いてくれる人がいないとだめ。そういった意味でも、応援をし続けてくれたファンがたくさんいたことは幸せ」と半世紀に及ぶ応援に感謝した。

9月18日には50周年記念曲「松山慕情」をリリースし、同20日には東京・ハイアットリージェンシー東京でディナーショーを開催する。「2時間にわたって『森本英世』の世界を堪能してもらいたい」。ガッツポーズで意欲を見せた。

◆森本英世(もりもと・ひでよ)1949年(昭24)1月11日生まれ。大阪府出身。65年に渡辺プロダクションの新人オーディションに合格して芸能界入り。69年の「行け!タイガーマスク」が250万枚のヒット。「敏いとうとハッピー&ブルー」のリードボーカルとして「星降る街角」などもヒット。ソロとしても活躍。170センチ、65キロ。血液型A。