「週刊文春」編集部は5日、お笑いコンビEXIT兼近大樹の過去に関する記事を掲載したことについて、「現在の兼近さんを否定するものではありません」と主張した。

同誌は9月12日号で、兼近が芸能界デビューする以前に、売春防止法違反の疑いで逮捕されていたとする記事を掲載した。

これに対し、兼近が所属する吉本興業は公式ホームページで、「兼近が未成年であり、弊社に所属して芸能活動を開始する前の2011年の時点における事実を、公益を図る目的なく報道するものであり、弊社所属タレントのプライバシー権・名誉権に対する重大な侵害にあたると考えざるを得ません。また、本件記事は、兼近が何らの刑事処分を受けていない事実についても、あたかも兼近が犯罪行為を行ったかのように伝えており、この点においても、弊社所属タレントへの著しい権利侵害となるものです」と抗議。同誌発行元の文芸春秋に対し、民事・刑事上の法的措置を検討すると発表した。

吉本側の抗議を受け、同誌編集部は、公式ホームページを更新し、「『週刊文春』は今回、兼近さんの過去について、新たな情報を入手し、逮捕時に兼近さんは成人だったこと、その事実は、実名で報道されていることを確認しました。また、当時の関係者にも取材を行いました」と説明。さらに「兼近さんという芸人を語る上で、逮捕の過去は、切り離せない事実です。また、テレビ番組に出演し、人気を集める芸人は、社会的に影響力が大きい存在です」と記事を掲載した経緯をつづった。

そして「記事をお読みいただければわかるように、『週刊文春』記事は逮捕の過去によって現在の兼近さんを否定するものではありません。兼近さんという芸人がいかに生まれたのかを、ご本人の言葉によって伝える記事であることは、読者の皆様にご理解いただけるものと思います」と主張している。