田中圭(35)原田知世(51)ダブル主演の日本テレビ系2クール連続ミステリードラマ「あなたの番です-反撃編-」(日曜午後10時30分)が8日に最終回を迎えた。

「考察」と呼ばれる犯人捜しがネットで過熱し、犯人が明かされた最終回の放送前後は、ツイッターのトレンド1位に。同時間枠は昨年10月期から「今日から俺は!!」「3年A組-今から皆さんは、人質です-」と、話題作が3作続く結果となった。

序盤は視聴率が6%台の回もあった。この状況を打開した転機が、考察の盛り上がりとともに、1クール終了時点で主演の原田知世演じる菜奈が殺されるという波乱の展開や、横浜流星、田中哲司らがキャストとして投入されるという、いわゆる「中押し」だったようだ。

菜奈が殺された第10話では、ツイッターのトレンドで世界1位を獲得。横浜は今作で、人気を不動のものにしつつある。他にも2クールの後半で、主題歌を田中圭演じる手塚翔太が歌う「会いたいよ」に変更したり、番組連動のスマホアプリ「AI菜奈ちゃん」などが投入された。これら「中押し」策は、4月のドラマスタート前から決まっていたモノが大半。その点では、制作側の“継投”が、中盤以降ピタリとハマった、というところだろう。

9月上旬に行われた改編説明会では、田中宏史編成部長が「僕らもチャレンジはチャレンジだったですし、今の支持して頂いている形を予想できていたかと言うと、それは予想できていなかった。ただ、ドラマの現場が非常に熱を込めていろんな仕掛けを考えたり、いろんな話題性を日々、ねじりだした。その施策が、それまでテレビを付けていただけなかったターゲットの方にも届いて、それが横に縦に話題になり、今の状況を迎えたのかなという気がしている」と、“中押し”の効果には手応えを感じていた。

3月のドラマスタート前、主演の原田は「台本が本当に良くて、2人の関係性も物語も、丁寧に面白く描かれているので、身をゆだねよう、と思いました。2クールあるからこそ、できることがきっとある。毎回、後半にあっと驚くことが起こるんです。登場人物が多いのですが、その背景も全部緻密に計算されて、作られていく予感がしています。」と話していた。経験豊富な原田の予感も、当たったように見える。

もっとも、最終回のラストの結末は、いろいろな意味で、少し余韻が残る形。賛否両論はあるだろうが、これも2クール最後の「挑戦」と言ったところか。