昨年7月に都内の自宅で、派遣型マッサージ店の女性従業員に乱暴したとして強制性交罪で逮捕された俳優新井浩文(本名・朴慶培)被告(40)の第2回公判が26日、東京地裁(瀧岡俊文裁判長)で開かれた。

この日は、被告人質問が行われた。上下黒のスーツ姿で出廷した新井被告は、今月2日に同地裁で開かれた初公判での女性の証言について「改めて心底嫌だったんだと思い、本当に申し訳なく思っています」と謝罪しつつ、「性行為をしてしまったことは私が悪いと思っていますが、暴力や脅迫は一切していません」と引き続き無罪を主張した。

弁護側からの質問の中では、当日の性交に及ぶまでの一連の流れについて、約2分半の映像も流された。保釈後の3月に、新井の自宅で本人が実際に行った様子を再現し、被害女性と同じ身長の女性とともに撮影したという。映像は傍聴席では見られないようにされ、音声も消されていた。

マッサージ中に女性の手首をつかんで、自らの股間に押し当てた際に女性からは「ダメですよ」と言われていたというが「ちょっと(手を離すように)引かれたような形になったが、力強くという感じではなかった」。素股を要求した際に「腰が浮いていたので、嫌がっているように見えた」などと証言。さらに性交後にはマッサージ代とは別にお金の支払いをしようとしたことについて「素股を嫌がっていたり、彼女の方から積極的に何かをしてくれる感じがなく、ちょっとの不安があった。表沙汰の仕事をしているので、人に言ってほしくないと思った」とした。

検察側から「不安に思っていたのに、なぜ性交したのか?」などの質問には「口調も柔らかく、言葉は『ダメ』と言いつつ、そう(ダメ)とは捉えられなかった。不安よりも同意しているだろうという思いの方が強かった」とし「女性とは意見が食い違う点はあるのですが、女性が同意していたと私が誤信していたことは認めます」と繰り返した。

次回公判は10月23日に行われ結審予定。結審すれば12月2日に判決公判が開かれる。