きん枝改め、四代桂小文枝(68)の襲名披露公演が9日、東京・隼人町の国立演芸場に600人を集めて行われた。小文枝は先代の三代小文枝(五代桂文枝)に69年に入門。

72年からTBS・毎日放送系「ヤングおー!おー!」に若手落語家グループ、ザ・パンダの一員として出演して全国区の人気者になった。師匠に最もかわいがられた弟子として知られ、師匠の前名を27年ぶりに復活させた。

この日は、兄弟子の六代桂文枝、ザ・パンダの仲間だった月亭八方、笑福亭鶴瓶らが口上を披露。本来ならベタほめのところをいじられまくり、八方にいたっては阪神と巨人のクライマックスシリーズを取り上げ「今後とも末永く…阪神をごひいきに」と締めて爆笑させた。

トリで登場した小文枝は「本当は2年間、断り続けたんですが、どうしても受けろと言うので襲名しました。師匠には厳しくしこまれました。稽古で、よく物差しでたたかれました」と振り返って「いま、私の弟子に、師匠の孫の桂小きんというのがおりますので、仇をうっています」と笑わせた。そして桂米朝作の「一文笛」を演じて大きな拍手を浴びた。