福山雅治(50)の主演映画「マチネの終わりに」(西谷弘監督)が1日公開され、都内で、舞台あいさつが行われた。

福山は「劇場のドアを開けて、皆さんの歓声を聞いて、この映画が届いたことを実感しています」と笑顔で切り出した。相手役の石田ゆり子(50)は「フランス語のシーンが多くて、そこでは一気に撮らないとセリフと動作がわからなくなってしまうので、何度も撮り直していただき、申し訳ありませんでした」と国際的な撮影を振り返った。

共演の伊勢谷友介(43)は「実は客席に母親が来ています。まだ結婚前なのに、映画の中では振られる姿を見せて申し訳ない気がしています」と笑いを誘った。

恋仲に割り込む複雑な役を演じた桜井ユキ(32)は「私自身は、この役のいちずさがけっこう気に入っています」と話した。

平野啓一郎原作の映画は東京、パリ、ニューヨークを舞台に、ギター奏者と女性記者のもどかしい愛の軌跡を描いている。

劇中でクラシック・ギターに初挑戦した福山は「ポップスの世界とはまったく違い、ゼロからの挑戦。練習を重ねてもギリギリまで心配がつきまとい、吹き替えの人を用意してもらいました。でも、本番を前に台本に『吹き替えの可能性あり』と書かれているのを改めて見て、『何書いてんの』と逆に燃えましたね」と全編自身がギターを弾いた撮影を振り返った。

福山とのタッグが多い西谷監督は「天才は実は努力の人とか、いろいろ感じますが、実はシンプルに彼と仕事をすると楽しいんです」。福山は「そこまで言われると、監督が死んだら僕も死にます」と笑わせた。