来年1月に新開場する東京・渋谷のパルコ劇場「ラヴ・レターズ こけら落としスペシャル」に大竹しのぶ(62)市村正親(70)ら5組10人が出演することが2日、分かった。

同作は1組の男女の間で交わされる手紙を2人が読む朗読劇で、1990年の初演以来、パルコ劇場の名物公演だった。新生パルコ劇場のこけら落とし、日本上演30周年、上演回数500回と、記念すべき節目の公演に5組が出演する。

2月12日は90年の1回目に出演した大竹と松重豊、16日は井上芳雄と初出演の坂本真綾、21日は今回で14回目となる市村と草笛光子。23日はリリー・フランキーと初出演の橋本愛。25日は加藤和樹と愛加あゆの初出演コンビが登場するなど、豪華なキャストがそろった。

1周年、20周年と同作の節目に登場してきた大竹が「初演から30年がたったなんて。本作のように、人生はあっという間に過ぎてゆくのでしょう」と言えば、若手時代からパルコの舞台に立った松重も「パルコはなぜか心安らぐ不思議な空間で、実に相性のいい小屋でした」と振り返った。

今回のメンバーでは最多出演となる市村は「パルコ劇場が西武劇場だったころから知っている人間として、恥じないような『ラヴ・レターズ』をやれればと思う」と話し、今年上演の舞台「ドライビング・ミス・デイジー」に続いて、市村とコンビを組む草笛は「今の私たちだからこその世界を楽しんでいただけたら」とコメントした。

橋本愛と何度か共演しているリリー・フランキーは「今回は朗読というジャンル、この切ない人生の物語がどうなっていくのか、楽しみでなりません」。故青井陽治さんから演出を引き継いだ藤田俊太郎氏は「まっさらな劇場に、響き渡る一通一通の『ラヴレター』を想像するだけで興奮した気持ちを押さえられません。皆さんとすてきな稽古をしたい」と話している。