元フジテレビアナウンサーで、フランス人実業家と結婚してパリ在住の中村江里子(50)が、新型コロナウイルスの感染拡大による“アジア人差別”の現状についてつづった。

中村は24日、ブログを更新。フランス人の友人がタイ旅行の経由地でシンガポールを訪れた際、同行していた妹家族が中国人とすれ違う度に叫んで逃げたというエピソードについて書き出し、「さすがに友人は妹さんをたしなめたそうです。私も思わず言ってしまいました『確かに気持ちはわかるけれども……そこまで怖いと思うのなら、せっかくの旅行だけれども行かないという選択もできたはず。ましてや目的地はアジアなのだから。警戒をすること、自衛をすることは必要だけれども、過剰な反応に傷つく人もいるのだから……』」と苦言を呈した。

続けて、欧州でも報じられている“アジア人差別”について言及。「今、フランスに限らず、“アジア人”に対する差別が報道されています。でも、同じ日本人同士でも残念ながら差別が起きてきています。欧米人は差別をするというような記事やコメントをとてもよく見かけましたが……同じ日本人同士でも起きていることをきちんと正視するべきだと思うのです」と指摘した。

「正しい情報が何なのかわからず、ただただ不安をあおるような報道によって、より恐怖心が増している……」と中村。子どもたちが通うフランスの学校では、「中国(マカオ、香港を含む)、シンガポールから帰国した生徒は14日間自宅待機をしてくださいと連絡が来ています」といい、「日本での感染者が増えている今、パリの学校のヴァカンスも終わり、いつもの生活に戻った時に何か今までと違う反応があるのかもしれない」と懸念した。