俳優東出昌大(32)が17日、都内で、映画「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」(豊島圭介監督、20日公開)のトークイベントに出席した。

今年1月に、女優唐田えりか(22)との不倫と、妻で女優杏(33)との別居が報じられて以来、公の場に出るのは初めて。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、無観客でイベントが行われたが、会場には約100人の報道陣が駆けつけた。黒のジャケットにパンツ、グレーのシャツ姿で登壇し「今回、ナレーションを務めました東出昌大です」とあいさつした。ややほおもほっそりとした印象だった。

イベントでは、三島について「10代の後半に出会った。文章の豪華絢爛(けんらん)さや緻密さにひかれました。討論会の部分は書籍で読んでも難しくて理解しきれないところもあったんですけど、映像化されてふに落ちる部分もあって、さらに理解が深まりました」。好きな三島作品などを問われると、大の三島好きに「う~ん」と悩む場面もあった。

また、東大出身の豊島監督に「(今作の監督を担当したのは)同じ教室で学んだという縁もあったんですか?」などと質問。過去に映画「ヒーローマニア-生活-」などでタッグを組んでいた豊島監督から「(ナレーションは)田口トモロヲ風でと頼んでいたんだけど…」との冗談に、時折笑顔をのぞかせる場面もあった。

東出はダブル主演していたテレビ朝日系「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」の撮影が今月10日未明まで続いたため、表に出るタイミングがなかったとみられる。「ケイジとケンジ-」のクランクアップでは涙ぐんで、スタッフやキャストに謝罪したことも明らかになった。

杏は2月18日に都内で行われた文化庁のシンポジウムに出席し、騒動について「今後につきましてはゆっくり考えさせていただきたい」と言及した。

「三島由紀夫-」は、作家三島と東大全共闘の討論会を軸に、三島の生き方を描いたドキュメンタリー。東出はナレーションを務めた。三島の長編小説「豊饒の海」の舞台版に出演した経緯もある。