ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(47)が、内閣が検察幹部の役職定年を延長できるようにする検察庁法改正案に多くの著名人らが抗議していることを受け、異論を唱えた。

堀江氏は12日、自身のYouTubeチャンネルに動画をアップし、「内閣が検察高官の任期をいじれるようになることで内閣の検察への関与の度合いが、恣意的にコントロールできるようになるんじゃないか、みたいな、アホみたいな言説がたくさん出てて、『お前ら本当に社会の勉強しましたか?』っていうような意見が散見されたのでマジレスしたい」と言及した。

堀江氏は検察の歴史的経緯や、人事交流制度「判検交流」による検察官と裁判官のつながり、検察官に与えられている権限などについて解説した上で、「非常に強大な権限を持っている。この状態が民主主義によって担保されていないところが最大の問題点」と指摘し、検察庁法改正によって「多少、内閣が検察の人事に対してある程度、発言力が出てくるっていうのは悪いことでもなんでもない」と私見を述べた。

また、かつてのフジテレビ系ドラマ「HERO」に言及し、「あのドラマで、検察官がものすごい正義の人で、正義感を持っていて国民を守ってくれるって思っちゃってる人が多いと思う。だけど民主主義において誰にも忖度せずに、検察官の庭の中の正義感だけで人事を選んで、その人がヤバい奴だったらどうすんの?っていう話なんです。民主主義の良いところは、ヤバイやつも結局、僕たちが選んだ。総理大臣だって僕たちの選んだ国会議員が選んでる人なので、失敗しても僕たちのせい。っていうのが民主主義だと思うんですけど、検察官は、選んだ人たち、あるいは検察官そのものが正義を標榜しながら悪いことしていたらどうしますか?」と問い掛けた。

自身は過去に東京地検特捜部に逮捕された経験があるため「ポジショントーク的なところは否めません」としつつも、検察官について「少なくとも、すごい正義の人たちとは思いません。そういう人たちが民主主義によってコントロールされていない現状の方が危ないです」とし、「芸能人の人とかミュージシャンの人とかインフルエンサーの方々に強く訴えたい。検察の歴史、あるいは今の検察庁法、刑事訴訟法を勉強して、いかに今の検察が強い権力を持っていて、その強い権力が少し是正されようとしている、むしろこれは良い方向に向かっている、ということを考え直してみてください」と訴えた。