夏の甲子園大会中止決定を受けて、お笑いコンビ、トータルテンボスの藤田憲右(44)が所属事務所を通じてコメントを発表した。

藤田は静岡県立小山高時代は野球部のエースとして活躍。最後の夏は初戦から2試合連続1安打完封、3回戦で強豪静岡商に負けて終わっている。16年には著書「ハンパねぇ!高校野球」(小学館よしもと新書)を出版して、高校野球の楽しい観戦の仕方、知られざるエピソードを紹介。お笑い芸人きっての高校野球通として知られている。

「夏の大会が中止…。毎夏、予選の始まる6月末からワクワクし始めて8月末の大会終了後に喪失感に襲われる。こんな夏の楽しみが今年は無い。なにより現高校3年生の選手の気持ちを考えるといたたまれない。全国にいる高校球児はほとんどの選手が高校で野球納めになってしまう。僕もそうだった。だからこそ最後の夏に悔いを残さない様に練習をして向かっていく。それでも、負けてしまうと悔いが残る。ただ、今回はその試合すらない。戦わずして野球を終える。こんな不条理はない。高校野球に携わる人間、誰もが開催する事を願っている。中止の決断に至った高野連関係者の方々ももちろんであろう。その決断への賛否を問うのではなく責任はコロナウイルスだ。この先、野球を続ける球児も辞めてしまう球児もいずれこの経験をプラスにできるように強くたくましく社会に出て来て欲しい」。

高校球児たちの悔しさに理解を示すとともに、今後に生かしてほしいとエールを送った。

◆藤田憲右(ふじた・けんすけ)1975年(昭50)12月30日、御殿場市生まれ。御殿場南中-小山高-中央学院大中退。97年に大村朋宏(45)とトータルテンボス結成。ツッコミ担当。16年に著書「ハンパねぇ!高校野球」を出版。180センチ、73キロ。血液型A。