松竹は29日、東京・歌舞伎座の興行を8月1日初日の「八月花形歌舞伎」から再開することを発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月以降公演は行われておらず、5カ月ぶりの興行となる。歌舞伎公演の再開は、同劇場が初めて。

4部制をとり、第1部は片岡愛之助、中村壱太郎らによる「連獅子」、第2部は中村勘九郎、坂東巳之助、中村扇雀による「棒しばり」、第3部は市川猿之助、市川猿弥、中村七之助らによる「吉野山」、第4部は松本幸四郎、坂東弥十郎、市川中車らによる「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし) 源氏店」。

各部完全入れ替え制で、続けて観劇する場合も観客はいったん退出し、換気、消毒、清掃を行う。通常なら1808人収容(幕見席除く)だが、前後左右を空け、1、2階桟敷席も使用しないので、823人で満員となる。一幕見席の販売はしない。

そのほか、サーモグラフィーの設置や、掛け声もしないように呼び掛けている。俳優、従業員は全員、抗体検査を受ける。