元妻で女優のアンバー・ハードに対する家庭内暴力(DV)疑惑を報じた英ザ・サン紙を名誉棄損で訴えていた裁判で敗訴したことを理由に映画「ファンタスティック・ビースト」シリーズ第3弾からの降板を発表した俳優ジョニー・デップ(57)が、少なくとも1000万ドルと言われる出演料を満額受け取ることが明らかになった。

ハリウッド・リポーター誌によると、同作の撮影はすでに9月20日から英ロンドンで始まっており、デップは映画が完成して公開されるされないに関わらず出演料を全額受け取る契約をワーナー・ブラザースと結んでいたという。デップはワーナー側から降板するよう求められ、自らの意思で降板を決めたことを公表しており、クビになったわけではなく、円満に自ら身を引いたと言われている。

デップの出演シーンが撮影されていたのかどうかは不明で、代役が誰になるのかも現時点では発表されていない。一方で、デップは「DVは事実無根」だと一貫して主張しており、判決を不服として上訴する意向を示している。2016年に公開された「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」でグリンデルバルド役を演じ、続編「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(18年)にも出演していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)