演歌歌手中村美律子(70)が21日、東京・新宿文化センターで「中村美律子コンサート2020~#唄う~」を開催した。新型コロナの影響で、2月11日の公演を最後に、コンサートは延期や中止になり、有料単独コンサートとしては、284日ぶりとなった。

中村は「一体いつになったらステージで歌が歌えるようになるのかって、会場が決まってからも、本当にやれるのかっていう不安がてんこ盛りだった」と、コロナ禍で予定が決まらない、もどかしさを明かした。

元気が1番と考え、ジムに週3日通っているといい、「とにかく、元気をみなさんに持って帰ってもらいたいと思います」。

感染状況次第で、延期や中止になる可能性があるため、なかなか公演の中身を詰めることが難しかったという。ソーシャルディスタンス確保のため、バンド演奏がなくなり「割り切って、ギターで楽しんでもらえるものをやりましょうとなった」と、工夫した点を話した。

久しぶりのステージに「いやー気持ちよかったですわ。やっぱり最高。このためにウチは頑張ってきたんやなっていう」と、笑顔をみせた。

感染者数が再び急増している中でも、集まってくれた観客に「すごいうれしいです。本当は握手して、ハグして、許されるなら、チューもして」と冗談たっぷり。だが、現実には難しいとし「目いっぱい、私のできる範囲のサービスをしたいなと思います」と意欲を見せた。

ライブでは15曲を歌唱。8曲目には「結構忙しい歌」と説明するヒット曲、瑛人の「香水」をカバーした。

来年には、35周年を迎える。「35周年らしい何かをやりたいという思いは、いっぱいあります。だけど、これはふたを開けて、世の中を見てみないと本当に何とも言えない。とにかく皆さんには、コロナに打ち勝っていただいて、新しい年を元気に迎えていただきたいと思います」と話した。

ライブでは、来年2月24日に、新曲「あんずの夕陽に染まる街~ニューバージョン~」を発売することも発表した。この日は、収容人数の半分以下の600人が動員された。