いまだ大統領選での敗北を認めていないトランプ米大統領だが、ホワイトハウスを去るべくフロリダ州パームビーチにある別荘「マー・ア・ラゴ」の改築工事を依頼し、秘密裏に退任後の準備を着々と進めているとピープル誌が報じた。メラニア夫人も同地で息子バロン君(14)の学校を探し始めたとの関係者の証言も伝えており、来年1月20日の退任後は一家でマー・ア・ラゴに移住する可能性が高いという。

トランプ大統領は国内に複数の不動産を所有しているが、約5806平方メートルもの広大な敷地に120を超える邸宅がそびえる会員制リゾート施設マー・ア・ラゴの敷地内に独立した約56坪のプライベート空間を有している。室内は金箔(きんぱく)をふんだんに使った豪華絢爛(けんらん)な作りになっているといわれているが、関係者によると、増築してよりモダンで快適な空間になるよう改築工事を行っているという。

トランプ大統領にとっては19年にニューヨークのトランプタワーから居住地を移すほどのお気に入りで、過去には安倍前首相夫妻を招待したことがある特別な場所としても知られている。選挙戦後は度々ゴルフを楽しむ姿が伝えられるトランプ大統領にとって、自身が所有するゴルフ場が車で数分の場所にあるマー・ア・ラゴは最高の環境であるだけでなく、友人も多く住んでおり、トランプタワーのあるニューヨークとは違って、地域の人々に常に温かく受け入れられていることも大きな理由の1つだと同誌は指摘している。

メラニア夫人は大統領の任期終了後に離婚を希望していると一部で報じられているが、別荘にはトランプ大統領とは別に自身の寝室も所有していると言われており、当面は家庭内別居する可能性もありそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)