「智恵子抄」「二十四の瞳」などのヒット曲を持つ歌手の二代目コロムビア・ローズ(本名・宗紀子=むね・のりこ)さんが、8月16日、心不全のために神奈川県大和市の病院で亡くなったと8日、日本歌手協会が発表した。78歳。東京都出身。葬儀・告別式は、既に執り行われた。

米ロサンゼルスを拠点に音楽活動を行っていたが、近年は体調を崩して帰国していた。

1961年(昭36)、人気絶頂だった初代コロムビア・ローズが引退。二代目の募集オーディションが行われ、応募総数3500人の中から1位を勝ち取った。

62年8月に「白ばら紅ばら」でデビュー。同11月には初代が歌った「東京のバスガール」を発売して大ヒット。たちまち、初代の名を継ぐ人気スターに成長した。64年には高村光太郎の詩集をモチーフにした「智恵子抄」が大ヒットし、同年のNHK紅白歌合戦に初出場した。

その後も文芸路線として「たけくらべの歌」「二十四の瞳」などをヒットさせて人気を博した。歌手活動と両立しながら大学で児童心理学を学び、卒業後にはクラシックギターの勉強のため海外に留学。米ロサンゼルスに住みながら、音楽活動や後進の指導を行ってきた。

平成に入ってからは、年に1、2度帰国をしてテレビなどに出演していた。最後のステージは、14年11月28日に東京・中野サンプラザホールで開催された「第41回日本歌手協会歌謡祭」だった。