米人気スパイ映画「007」や俳優シルベスター・スタローン主演の「ロッキー」など数々の大ヒットシリーズを世に送り出してきたハリウッドの老舗スタジオMGMが、売却を模索しているとウォル・ストリート・ジャーナル紙などが報じた。

新型コロナウイルスの感染拡大による影響で劇場が長期閉鎖され、映画産業全体に大きなダメージが出ているが、MGMの非公開の企業価値は債務を含め約55億ドル相当だと伝えられている。

MGMは人気シリーズのフランチャイズ権のみならず、所有する全ての作品の版権を含めた売却を検討しているという。「007」シリーズ最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」はコロナ禍で今秋の公開が来年4月に延期されるなど、作品が劇場公開ができない状況が大きく影響しているとみられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)