真田広之(60)が5日、1日に肺がんのため京都市内の自宅で亡くなった、俳優の福本清三(ふくもと・せいぞう)さん(本名・橋本清三=はしもと・せいぞう、享年77)への追悼のコメントを、東映を通じて発表した。

「福本清三様 弛まぬ努力、卓越した技術、謙虚なお人柄、何一つ敵わない素晴らしい方でした。10代の頃から何度も共演させて頂き、沢山の事を学ばせて頂きました。デビュー当時、東映京都撮影所の予定表をチェックして、福本さんの殺陣があるセットをこっそり観に行って、刺激を頂いていました」

真田は、福本さんがハリウッドデビューを果たした03年の米映画「ラストサムライ」で共演している。

「ラストサムライの撮影時には還暦を迎えられながら、変わらぬ存在感と心意気を世界に知らしめて下さいました。数多くの共演作品の中で福本さんと闘い、斬られたこともありました。今となっては、“五万回斬られた男に斬られた男”と言うのが、私の誇りです」

真田はコメントの最後に「清三さんの志を受け継ぎ、日本の伝統美を絶やさぬ事が唯一、後輩に出来る御恩返しかと思われます。清三さん、長い間本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした! 真田広之 拝」(原文のまま)と、福本さんが心血を注いだ、時代劇の伝統を継承していく覚悟を示した。