新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が7日にも緊急事態宣言を再発令する状況の中、芸能界にも深刻な影響が出始めている。複数の芸能関係者は「テレビ番組のロケが減り始めている」「収録もスタジオからリモートに戻っていくだろう」と口々に語った。

番組の制作会社が発注元の民放各局に対し、スタジオにタレントやスタッフを何人まで入れるかなど、新たなガイドライン作りを求めているとの証言もある。各局はコロナ禍以後、収録の際にタレントのマネジャーのスタジオへの立ち入りを、最少限にするなどの措置をしてきた。ただ、曜日ごとに感染者数が更新される中、制作会社が今後の番組作りの明確な指針を局に求めているとみられる。

政府は現段階で映画館、劇場には大きな制限をかけない見通しだ。ただ、あるお笑い関係者は「飲食店に午後8時までの営業時間短縮が要請される中、お笑いのライブを夜にやっていいのかという話にもなってくるかもしれない」と危機感を募らせた。年末年始はイベントも多く、芸能人にとっては書き入れ時だが、関係者は「営業がなくなり芸人も暇になった」「週末のイベントがなくなってしまった。厳しい」と頭を抱えた。

新作の公開を控える映画各社は現状、予定通り公開の方向だが、映画「約束のネバーランド」は、10日に予定されていた大ヒット御礼舞台あいさつを中止。各社ともに7日の政府の発表と、感染者の動向を注視する構えだ。映画関係者は「お客さまあってのことなので週末の興行の動向も見ていくでしょう」と語った。